ふじけんの資材置場

考えたこと、勉強したことの置き場所。勉強した内容のメモ、好きな歌詞の解釈、最新映画の感想など。

クレベール・メンドンサ・フィリオ監督「バクラウ 地図から消された村(原題:Bacurau)」について"感察"する!!

クレベール・メンドンサ・フィリオ監督「バクラウ 地図から消された村(原題:Bacurau)」について"感察"する!!

毎度ご訪問ありがとうございます。ふじけんです。

アラサーサラリーマンの私ですが人生の唯一の生き甲斐である映画を観て”感じた”ことを”考察”、つまり”感察”したいと思います。要するにただの戯記事です。

今回は2020年11月28日(土)公開の「バクラウ 地図から消された村(原題:Bacurau)」についてです。

※作品のネタバレを含みます。また個人の感想であり、事実とは異なる記載が含まれることがありますのでご容赦ください。

 

結局誰が黒幕なのか

映画を観る限り一見、市長ということになるのかと思いますが、一連のオペレーションを指示していた人物が別にいそうです。その黒幕がバクラウを地図から消し、ツアーを企画し、あの一団が行う殺人が手続き上バレないようにした(劇中の表現では「俺たちは存在しないことになっている」)と考えられるでしょう。

ラストの団長(仮称、演者はUdo Kier)のセリフ「これは幕開けにすぎない?」はそれを暗示しているのでしょう。そうなると黒幕の目的が気になるところです。バクラウを消したいのか、バクラウに訪れる人々を消したいのか。

私は後者であると考えます。黒幕である何者かはバクラウの存在を知っており、かつある特定の目的をもって人々をツアーに送り込んでいると考えます。だとすると世界地図上存在しない、未踏の地に送り込まれる人々は端から消されるために送られたと考えられそうです。(ヒントは物語終盤のバクラウ歴史館のシーンにありそうですが、惜しくも記憶から欠落してしまいました。。。)

存在するのに、存在しない村、まるでマジックレアリズムの作品のようです。

ツアー参加者について

どういった人々が送り込まれるのか、今回送り込まれたメンバーの中に連邦警察のペアやゲリラ?の女性、ナチス?などいたように記憶してます。中盤のツアー参加者のミーティングのシーン、全員が英語で会話をする中で、連邦警察の2人だけがラテン系でそれ以外の人物が白人であるという言い合いがありました。様々なバックグラウンドをもっていそうな彼らですが、共通点として白人であるという点があげられそうです。もう一つ共通点と言えるか分かりませんが、彼らのツアー参加の目的としては「人間狩りをする」ということ。アフリカの動物狩りと同じように、彼らは娯楽としての「人間狩り」を目的にツアーに参加したように思います。ただ、劇中の村はずれの老人の小屋を襲撃するシーンを見る限り、ツアー参加者の中にはプロではなく、明らかな一般人がいるように見受けられます。(逆にあの老人はプロでしたね。。。)

団長の行動

上述の通り、「人間狩り」を目的としているツアー参加者ですが、参加者の中で団長の行動は異色を放つものとなっています。彼は何者なのでしょうか?

劇中、ツアー参加者の30歳の男性との言い争うシーンでは「ナチ」と誹謗され「陳腐な表現を使うな」といい怒りを露わにする場面があります。また彼は村に乗り込んだツアーメンバーを遠距離ライフルで次々と殺害していくのですが、その腕前はどう考えても素人の腕前ではありません。彼はもしかしたらWWⅡの、特にドイツ側の戦争参加者だったのではないかと考えています。

そんな彼のツアー参加の目的はなんでしょう。
彼は村に向かう途中、女医(サランドラ?でしたっけ)を殺さず、結果として村人も殺してません。これにより、彼の目的は娯楽として殺人を行うツアー参加者への制裁をだったのだと考えてます。そう考えると彼の行動は報いられるべき、、、に思えますが、あのラストは不条理オチということになるのでしょうか。

自殺を試みた彼の前に魔女(カルメリータでしょうか?)が現れたために、彼は死ぬことができず生き埋めに。あのラストでの団長の狼狽ぶりからすると、ツアー参加者を殺すことは予定のうちだったのかもしれませんが、村人に処刑されることは予定のうちではなかったのかもしれません。彼は村人に捕縛された後、トニーに対し「報酬をよこせ!話が違う!」と暴露してます。車に人数分の水があったので、トニーとツアー参加者全員がグルだったのでしょう。

やっぱり続編で黒幕の招待が明らかになるのでしょうか。。。?「続・バクラウ」の続報を待ちましょう。

 

参考

klockworx-v.com

eiga.com